経営者(社長)兼 営業マン

2022/8/16更新

経営者(社長)兼 営業マン

中小企業、零細企業の場合ですと会社の代表で有ります社長が営業マンを兼ねていて、他には営業マンが存在しなかったり、社長の半分以下の売上しか上げられない営業マンが数名存在している場合も多いと思います。

会社のトップが第一線の営業現場で営業活動をするわけですから、ある意味最強の営業マンでも有りますし、視点を変えれば対外的には社長一人が営業に回っていて他に営業マンがいないとなると厳しい場合も有ると思います。

そんな多くの経営者(社長)兼 営業マンの方が多くの場合望むのが、自分に代わって営業を行なって売上を上げてくれる営業マンの存在ではないでしょうか?

自分の経験から書きますと、私の会社も私が代表を務めておりまして営業活動も私が先頭に立って行なっていますが、会社組織として社員の営業マンから引き継いで新たに営業マンが活動を始めるのと違いまして、経営者(社長)がやっていた営業の仕事を引き継いで行なう場合では引き継ぐ難易度が非常に高いと言えましょう。

勿論、真似が出来る所も有りますが完全に社長の営業スタイルを踏襲できる訳有りませんし、社内の権限も決済権も対外的な肩書きも全く違う訳ですから、営業同行を行って実際の営業現場を見せたとしても、全てを真似して実行に移す訳には行かない場合が多いと思います。

ですから経営者(社長)がトップ営業マンとして活動していて、営業現場を新たな営業マンに任せようとする場合ですと、十分な引継ぎ期間を取る必要が有りますし、売り上げが半分以下になってしまう事も想定しておく必要が有るかもしれません。

もう一つのポイントは経営者(社長)が行う営業活動と社員が行う営業活動では行動の質が違うって事だと思います。

これは経営者(社長)の体力と時間が許せば何時までも営業的な動きをしている事は非常に良い事である場合が多いと思うのですが、企業の代表であれば、普通の社員の営業マンと違った営業活動や仕事が出来ますし、又すべきだと思います。

例えば、現場の動きは営業マンに任せてしまって、商売相手のトップとの折衝や根回しや顔つなぎは社長が行うとか、営業マンでは手に負えない商談や顧客対応に対応して営業マンの動きを援護するとか、社長にしか出来無い営業活動にシフトしていく必要が出てくる時がきっと来ると思います。

時には自分が出て行ったほうが売れると思っても、部下の営業マンの結果報告を黙って待っている我慢が必要になる場面も出てくると思いますし、自分が営業活動の時間を減らして仕舞った為に、売上が低下してしまって現場に逆戻りせざるを得ない場合も有ると思います。

創業社長が会社を立ち上げた場合ですと、最初の数年間から10年位までは経営者(社長)兼 営業マンである必要である場合が多いと思いますが、永久に続けることは不可能です。

その為にどこかのタイミングで営業現場から徐々に引いていくタイミングを見極める事と、計画的な後任の営業マンの育成が大きく企業が伸びるかどうかの分かれ目になってくるのではないでしょうか?

追伸
私自身、この文章を書いている時点で創業8年になっておりまして色々な事を考える今日この頃なのです。
ローマは一日にしてならずと言いますが、自身の今後もこれから早めに手を打っていこうと考えてきます。

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