商談での間と考えるふり

2022/8/16更新

商談での間と考えるふり

営業活動における成否の何パーセントかは心理的な要素が絡んでくるのでありまして、同じお客に同一商品を全く同じ金額で提示をしても、買う場合も買わない場合も正反対の結果が出てくるのが営業の世界です。

今回は商談の中での間(ま)を取るって事と、考えるフリって感じの演技力について少し書いてみようと思います。

お客の要求を断る場合に最も良く登場すると思いますが、何らかの要求に対してこれ以上譲歩できないとか、もうギリギリまで良い条件を出して一歩も下がれない状態で、更なる値引き要求なりサービスの追加を求められた場合などになりますが、ここで営業マンが間髪入れずに瞬時に即答!”駄目です!”以上って感じで答える場合は少ないのではないでしょうか?

課長や係長クラスの経験と決済権を併せ持つ方であれば、上司に相談無しにその場で結論を伝える事になる場合が多いと思います。

お客
”最後に一つだけお願いがあるんだけど、この見積もり金額の端数のココ! この分だけでも無くして(値引いて)くれると嬉しいのだけど、何とかしてくれないかな~??”

営業マン
”う~ん・・・(約10秒の沈黙)そうですか~、うん 個人的には端数を切り捨てて気持ち良くご要望に答えたいのが本音ですが。難しい・・・いや~なんとかしたいのですが申し訳ありません”

余程の考える能力の無い営業マン以外であれば、赤字販売はしないと思いますが、既に最終ラインまでの提案をしている場合には、譲歩は出来ないのですが、一応考えるふりをしたりして見せると思います。

※半分以上は実際に真剣に考え込んでいて、その内容はどうやって要求を断ろうかとか、その場合相手がどんな反応をしてくるかを予測して、自分はどんな営業トークで切り返そうかを10秒の間に考えていると思いますが。

お客も営業マンが10秒の沈黙に突入すると、期待半分と残りは要求が通らない事を予測して対応を考えている場合が多いと思いますよ?

まあお客にとってみれば考えるフリだとか、演技力なんて使って欲しくないと誰もが思っているでしょうが、有る程度円滑な商談とお客とのコミニケーションを深める為には、間であったり考えるフリのような、演技力が必要になってくるのではないでしょうか?

コンピューター全盛の時代でありまして、即座に答え一発カシオミニって事なんでしょうが、なかなか人間の心理なんて物は、一筋縄では行かないのでありまして、微妙な間であったり表情で受け取り方が場合によって180度違ってくるんですよね?

この辺りも、特に考えなくても多くの商談を経験してきますと徐々に見に付いて来る営業ノウハウやテクニックの一つですので頭の片隅にでも置いておくと良いと思いますよ。

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